こんにちは、喜龍一真です。
幸福の三大要素について入る前に、不幸の三大要素「病貧争」についてもう少しつっこんで考えてみます。
前回、足に何かが刺さったときに、感じる「苦痛」は鮮明でわかりやすいが、幸福はわかりにくいと書きました。それは「幸福」の必要条件だけが満たされても、十分条件が満たされていなければ「幸福」を感じにくいからだと指摘しました。
では「不幸」とは、そもそも忌まわしい「不要物」でしかないなのでしょうか。
陰陽道とは、光と闇の両者によって世界が成り立っていることを理解することです。それは単に、受け入れるとか、諦めるということではなく、もっと積極的に「闇」のポジティブな存在意義を見つけ出すことでもあります。
そういう意味で行けば、「不幸」にも存在意義があるはずなのです。それは何なのでしょうか。
平成に入ってから生まれた日本人を例に取ってみましょう。
彼らはもちろん、戦争を経験したことがありません。戦争で苦しんだ人の話すら聞いたことがないという人も多いでしょう。
彼らにとって、戦争とは遠いものです。いくら、日常新聞やテレビなどで「戦争反対」と叫ぶ声を聞き、実際に世界中の戦争で多くの人々が殺されていたとしても、それは対岸の火事であって自分の苦しみではありません。
そういう人にとって、平和とはいわば当たり前のことでしかありません。
最初から平和な国に生まれ、平和を当然として生きてきたのですから、平和な国の中にいることを実感する機会もありません。そういう人にとっては、戦争が体験できないのと同じように、平和も体験できないのです。
だからといって、戦争を体験すべきだとか、徴兵制を容認するとか、そういうことを言っているわけではありません。ただ、戦争を経験していない人に、平和もまた実感として経験できないということを言っているだけです。
しかし、自分自身は体験していなくても、戦争を経験した人たちの経験談を聞き、その経験を想像力によって補うことは可能です。
「プライベートライアン」のようなリアルな戦争映画を見れば、戦争の恐ろしさや残酷さ、肯定された暴力や殺人の凄まじさに、吐き気さえ覚えるほどです。「メタルギア」のような戦争ゲームでさえ、我々も戦地に赴いて、兵士になってしまえば、敵の頭めがけて銃を撃つことに、なんのためらいもなくなることを教えてくれます。
そのような擬似的な経験によって、人は十分に自分の経験の無さを補完できます。そして、日常の平和の中に、確かな幸福と感謝を感じられるようになるのです。
健康もそうです。
最初から健康な人は、自分の健康は当然であって、最初からこれがデフォルトです。だから、調子が悪くなることはすべて悪だということになってしまいます。しかし、入院したり、怪我をしたことのある人は、健康で痛みのない生活を送れること自体に、喜びと感謝を感じ取れるようになります。
豊かさもそうです。
本当にお金のない苦しみを経験したことのない人は、お金があることの喜びがわかりません。衣食住が保証されないほどの貧困を経験した人は、それほど大きな収入でなくても、お金を受け取る喜びを体験できます。
もちろん、これらすべて、実際に経験したかどうかではなく、疑似体験も含めて自分の中に体験としてあるかどうかによって、世界から受け取る幸福の量が大きく増減します。
確かに幸福とは、日常の生活の中で感じる「ささやかな喜び」の集積だけではありません。しかし、そのような「ささやかな喜び」を実感できる「感性」は必要です。
現代日本の中で、幸福を実感できない理由は、「必要条件」は満たされても「十分条件」が満たされていないからだと言いました。
その十分条件のなかには、このような「幸福を感じ取る感性」も含まれています。
いくら、国のインフラが整ってきても、一人ひとりがその状況を「当たり前」としか感じないのであれば、どこまでいっても不備に意識が向き、不満だけを感じ続けることになるからです。
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では、なぜ多くの人々は、これほど恵まれた環境下にあってもなお、不満だらけになってしまうのでしょうか。
その原因は、「情報リテラシー」です。
以前の記事でも書きましたが、リテラシー(識字率)とは「何らかの表現されたものを適切に理解・解釈・分析・記述し、改めて表現すること」とされています。
「情報リテラシー」とは、「マスコミやインターネットなどの情報を適切に理解、あるいは表現し、自分の人生に利用できるスキル」のことです。
現代の日本において、人々の抱えている問題の多くは、解決できる機関や、人、情報が存在していることが実はほとんどです。世界中の、病貧争で苦しんでいる国では、そもそも対応するインフラ自体が存在していないのが最大の問題ですが、日本はそうではありません。
もちろん完全にとはいえませんが、病気に関しても、貧困に関しても、さまざまな争い事に関しても、無料もしくは有料で相談する機関は存在します。方法もあります。しかし、その情報にたどり着けなければ、その人にとってはないも同然です。だから、絶望して命を断ってしまうのです。
インターネットが存在する以前、インフラ以上に問題だったのは、情報が限られていたことでした。だから、多くの人は、問題を解決する前に諦めて、受け入れてしまっていました。
しかし、今ははるかに情報を得やすくなっています。病気に関しても、貧困に関しても、争い事に関しても、インターネットで検索をかけ、情報を集め、知識で武装し、解決のために動きさえすれば、解決できる問題はたくさんあります。
「お金がなければできない」と諦める前に、無料でできることを探せば、それだけでも相当のことが可能です。
さらにいえば、お金がないのなら、お金を本気で稼ぐための情報を集めればよいのです。しっかりとした戦略を持ち、問題を解決すべく様々な人の助力を得、少しずつ少しずつ問題を解決すれば、病貧争の問題はかなり解決できるはずです。
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「情報リテラシー」の不備による問題のもう一つは、不適切な情報に振り回されすぎることです。
何百万もお金を稼いでいる人の生活をテレビなどで見て、自分と比較して「不幸だ」と思い込んでしまったりします。
自分の、妄想や空想、理想やファンタジーをどこかで現実と錯覚してしまい、テレビやインターネットの作為的な情報に騙されてしまったりします。これも「情報リテラシー」があれば、すぐに虚飾だとわかることなのです。
新聞や雑誌、テレビなどの情報はすべてスポンサーがついています。
スポンサーとは会社や機関、国のことです。お金を出してくれる人にとって都合の悪い情報は基本的に出てきません。都合の良い情報だけが発信されています。それを前提にして、フィルタリングしながら読まなければ、真実は見えてきません。
インターネットの情報は、さらに玉石混交です。
企業や各種団体のオフィシャルな情報と、宣伝広告・アフィリエイトなど、スポンサーからお金を得ることを目的として発信している情報は区別されなければなりません。
匿名の掲示板の情報、ショッピングサイトのレビュー、ブログなどで個人が発信する情報は、常にいつどこでだれが発信しているかを意識しなければ、間違った情報を信じてしまうことになります。ステルスマーケティング(ステマ)など、個人のふりをして事業者が発信していることもあります。
炎上なども、自然発生というより、何らかの意図を持って発生していることがよくあります。
あくまで、これらの情報を統括し、判断を下すのは自分です。自分の正誤フィルターを通して情報を濾過し、そこから理解される状況を総合的に判断し、自分自身の責任において選択を下していくのです。
これが「情報リテラシー」です。
現代日本において、もっとも重要なのは「情報を得るインフラ」と「情報リテラシー」です。
「情報インフラ」はパソコンだけでなく、タブレットやスマホでも十分です。
もし、お金がないなら、なんとしてでもまず、これらの情報デバイスを取得することです。中古やアウトレットであれば、1万円以内で買うことさえできます。
あとは、ひたすらネットを検索して、検索の仕方を身につけるしかありません。多くの情報を鵜呑みにせず、といって恐れるのでもなく、ニュートラルな意識で必要な情報を集めることです。
そうすれば、必ず解決に至る道筋が見えてきます。
すると、今の自分がいかに誤った情報を信じこんできたか、思い込みで生きてきたかを実感することでしょう。
これらの情報は、あなたが求めないかぎり、決して向こうからやって来ません。迷惑メールなど不要な情報は無限に押し寄せてきますが、必要な情報はまず向こうからはやって来ません。
グーグルやヤフーなどの検索エンジンを使って、自分の問題を解決するために、情報をかき集めること。自分が願っていることが本当に事実なのか、現実に可能なのかをしっかり理解すること。そこから、問題解決や適切な目標設定が可能になってきます。
これらは、スピリチュアルというよりも、まさしく三次元レベルの話ですが、これらの情報リテラシーなくスピリチュアルの世界に入っても、三次元の世界以上に真偽のわかりにくい世界です。簡単に騙されてしまったり、間違った情報を信じこんでしまうでしょう。
真偽を振り分ける高性能フィルターは、自分自身の知識と思考を鍛えることでしか手に入りません。
いずれにせよ後々「高次元リテラシー」「霊的リテラシー」を望むなら、三次元の「情報リテラシー」は必ず必要になってきます。
それではまた。
追伸
三次元の情報フィルターですが、錬金術を使えるので、高次元意識開発を受けた方でしたら伝授可能です。もし、私ので良ければテンプレとして使って頂いても結構です。
公開エリアでシェアしておきますので「喜龍の情報フィルター希望」とハイヤーセルフに伝えていただけば、あとは勝手にインストしてくれると思います。ただ、まだ完全ではないので、必ず個人個人でカスタムしてください。