6.受け取ることの難しさを知る

「豊かさ」のフェイズでは、十分な愛と自由を経験するため、その両者を実現するために必要な豊かさを見つけ出さねばなりません。これが次なるフェイズのミッションでした。

私がこのフェイズでなによりもまず学ばなければならなかったのは、「豊かさ」すなわち「お金」についてでした。

そこでわずかな退職金をつぎ込んで本田健のお金に関する通信教育やセミナーを立て続けに受講しました。

なぜ本田健かと言うと、以前にも書いたように、私が体と心を壊していたとき、たまたま家にあった本田健の小冊子「幸せな小金持ちへの8つのステップ」を読んだからです。小さな本でしたが、目から鱗が落ちるように、自分がなにを求めて苦しんでいたかをはっきり理解させてくれたのでした。

彼の「経済自由人」「幸せな小金持ち」というコンセプトは、「自分の大好きなことを仕事にして豊かさを得、自由な人間になる」ということを意味していました。

それまで「お金を得るためには自由を犠牲にするしか方法はない」という限界に苦しんでいた私にとって、「経済自由人」のコンセプトを実現させた人間が実際にいるということは、驚きであると同時に、大きな突破口を示してくれたのでした。

経済自由人になるために必要な3コースとは、「幸せな小金持ちコース」「お金のIQコース」「お金のEQコース」でした。この三位一体が必要なのだというのでした。

「幸せな小金持ちコース」とは、「ワクワクを仕事にするにはどうすればいいか」について学ぶということです。

「ワクワク」「大好きなこと」というと、楽天的で軽い感じがします。「そんなことができるなら誰も苦労しない」とバカにする人もいます。ある意味それはあたっています。砂糖菓子のように甘く考えてはじめてしまい、何度もの失敗に耐えかねてやめてしまう人がたくさんいます。

多くの仕事が「好きでなくてもやらねばならないこと」「やるしかないこと」でしかないとしたら、「好きなこと」「ワクワクすること」を「仕事」にするのは、決して簡単なことではありません。

「仕事」もっといえばそれは「商材」と言ってもいいと思います。

自分のワクワクと分かちがたく結びついた「商材」とは何なのか。それは、自分探しと同じです。自分が好きなことが何か、そんなに簡単にはわかりません。

これらのことをまず学び、頭だけではなく実践し、そのたびにぶつかる自分の中の制限、封印とも言っていいと思いますが、それを手放し、外していかなけれなならないわけです。

このために必要なのが「お金のIQ」と「お金のEQ」だというのです。IQは知識、智慧のことで、EQか感情、感性のことです。

感情とは、意識されているものだけでなく、無意識から上がってくるものもあります。意識されている感情は制御できますが、意識されていない感情は制御するどころか、認識さえできません。

なぜ自分がお金の問題に悩むのか、その理由が自分の中にあるとさえ気づかないのです。だから、私もお金に関する知識がないのが問題なのであって、感情面には問題ない。だから「IQコース」だけでいいと思っていました。

しかし、そんな簡単な問題ではなかったのです。

私は、お金を受け取ることができない人間でした。そのことに気づいたのは、本田健の集中セミナーで行われた、あるワークショップでした。

そこで「私はお金を受け取ることを反射的に拒んでしまう」「受け取るよりも使い果たしてしまおうとする」「お金の流れを信頼していない」「今まで自分が経験したことのあるお金以上のお金を受け取ることが怖い」といった体験をしました。

まさか、自分がこれほどまでお金に対してネガティブな思いしか持っていないのかと思い知り、愕然としたのでした。早速私は「お金のEQコース」も追加受講することにしました。

もう一つの問題は、自分の好きなこと「ワクワク」とは何かが全くわからないということでした。

「嫌いなこと」「したくないこと」はわかるのです。批判したり、否定したりすることは簡単です。ところが、「何がしたいのか」と聞かれると、何も答えることができませんでした。

そんな私に、ある人物が紹介されました。

それではまた。

©Muneo.Oishi 2015 
 
 
 

補足 (2018.6):この作品はここで終了し、未完となっています。文中の『ある人物』とはソースワークショップのトレーナーの方のことです。喜龍一真ことMuneo.Oishiは、ソースワークショップにて、『何がしたいのか』を知り、自らの感動とともにソーストレーナーとしての活動を始めていきました。
https://einetrie.com/?p=1356

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