厳しい現実:「未来は、えらべる!」レビュー5

このような社会状況の中で、「大好きなこと、ワクワクすることをして、豊かになる」のは、率直にいって簡単なこととはとても思えない。「もっと生きがいを感じたい」「情熱的に生きたい」「ワクワクすることをやりたい」という自己実現欲求はみんな持っている。

しかし、現在の労働社会においては、「生きがい」「ワクワク」は一部の成功者の特権であるとされる。才能も技能も平凡な大多数の一般人は、「メシを食う」ために、好き嫌いを度外視して仕事をやるしかないのだと、親や学校、世間、社会から日々叩き込まれ、「夢など見るな」「現実を見ろ」「大人になれ」とやかましく言われる。

このようなきわめて厳しい現実に生きる我々に対し、「ワクワクすることをしてください」とシンプルに言い続けているバシャール。「大好きなことでお金持ちになる」という本田健。「あなたたちは、本当に我々のおかれている厳しい現実を理解しているのか?」と問いかけたくなる。

しかし、彼らは「理解している」という。

バシャールはダリル・アンカというチャネラーが過去生だと言い、「家賃を払い、メシを食う」ために労働していた進化段階を経験していると言う。

本田健もほんの十六年前には、多くの人々と同じように、「家賃を払い、メシを食う」ことを心配し、自分らしくない人生を過ごしていた。だからこそ「大好きなことをし、ワクワクしながら、日々豊かで幸せな人生を過ごしている」自分になるまで、どのようなプロセスを歩めばいいか、経験をもとにサポートできると言うのだ。

本田健は「こんなダメな自分でもできたのだから、誰だってできるとぼくは思う」という。バシャールは「(自分だけできないと思うのは)謙虚なのではなく、傲慢です」という。読者は混乱するだろう。世間のいうことが本当なのか、彼らのいうことが本当なのか。

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