こんにちは。
突然ですが、士農工商ってご存知でしょうか。
調べてみたところ、
現在はこの言葉は放送禁止用語なんだそうです。
士農工商とは、
江戸時代の身分制度の根拠となった儒教の用語です。
武士>農民>職人・商人(町人)
というふうに定義されていたというのですね。
もちろん実際は時代の移り変わりに連れ、
武士から商人へとイニシアティブは移っていくわけです。
で、この士農工商という身分制度と、
現代人である我々のメンタルブロックには
深い関わりがあるということを、
書いてみたいと思います。
というのも、
江戸時代では、人口の半分以上が農家だったわけです。
日本人の半分以上が、もともと農家だったわけです。
ですから当然、先祖代々伝わってきている価値観は
農家的なメンタリティーに強く影響されているわけです。
江戸時代の農民といっても、もちろんピンきりです。
ただ、アラフォー世代が叩き込まれたマルクス主義的教科書の
「農民は皆搾取されていた」は言い過ぎにせよ、
その多くは過重労働で、天候に左右され、
保証があったわけでもなく、自由も豊かさも
制限されていたのは間違いないでしょう。
彼らがもっと幸せになりたいと思ったとき、
農家から脱して何になりたかったのでしょうか。
貴族はいくらなんでも無理ですが、
武士にはなりたかったでしょう。
実際、秀吉は戦国時代に農家から出世したわけで、
農民という制限から自由になりたいと思えば、
まずは武士になりたいと思うでしょう。
武士になるとは、仕官するということ。
すなわち、勤め人になるということです。
その価値観が、戦後も公務員とか大企業に勤めたい、
そうすれば安心、という戦後の価値観につながっていきます。
しかし、江戸時代に入ると、
身分制度が厳しくなって
農民が武士になるのは難しくなります。
だったら、次に目指すのは医者です。
今だったら、医師や弁護士など、
特別な資格やスキルを持った人になることですね。
それも難しいとなったら、なにをするか。
商人になるしかないわけです。
しかしながら、
果たして農民は商人になりたいと思ったでしょうか。
私の実家は浜松の農家ですが、
商売人になる、という選択肢を
全く考慮しませんでした。
「えらくなる」ことは考えても、
「お金を稼ぐ」ということは考えない。
そういうメンタルでした。
これはおそらく、身分制度的な考え方から、
農民は武士を見上げ、
商人を見下していたからではないでしょうか。
一休さんに桔梗屋さんという庄屋さんが出てきますが、
揉み手で言葉巧みで、ずるがしこいタヌキ親父、
という商人像は、農民の商人に対する
ステレオタイプの典型です。
軽蔑する存在になりたいとは思わないはずです。
農民メンタリティーの中には
「武士になって出世したい。勤め人になりたい」
「でも商人みたいなずる賢い仕事はしたくない」
「商人は金の亡者だ。あんな下賎なものにはなりたくない」
みたいな観念が、けっこうあったのではないか、
と思うのです。
勤め人で生きていると、
それほどメンタルブロックを意識しないでいられます。
お給料というかたちでパッケージされるので、
お金と直接向き合う必要がないからです。
でも、勤め人にはリスクがあります。
江戸時代の士官とは、
命を捧げることでした。
武士は殿様のために、
死ねと言われたら死ななければいけません。
会社組織だって同じです。
正社員は会社中心を強いられるわけです。
東電社員だったら、
嫌だろうとなんだろうと、
会社のために放射能まみれになって
発電所の中に入っていかなくちゃいけません。
このような会社中心の価値観が、
現代人にとってストレスの元凶になっています。
一人ひとりが自己実現したいと願うなら、
会社から自立して個人として生きることも、
必要になってきます。
一人ひとりが、
個人事業主として、
商人として生きねばならないのです。
もはや給料ではなく、
直接お客様とお金の取引を、
多くの人がせざるを得ません。
帳簿も確定申告も必要になってきます。
自分のサービスに、自分で価格をつけ、
お金を請求し、受け取らねばなりません。
そのたびに、もと農家のメンタリティーは
強力に抵抗してきます。
「そんなことは下賎なものがやることだ」と。
ヤフオク一つでも、
この抵抗は強烈に出てきます。
まして、一人ひとりが
ヒーラーやワーカーとして
活動するとなると、
このメンタルブロックは
なかなか前に進めないという形で
表面化してきます。
お金は苦手。
お金のことを考えるのがめんどくさい。
料金設定ができない。
お金のやりとりが怖い。
これらの根底には、
「お金なんて、商人なんて…」という、
農家メンタリティーが影響していることがあります。
もともと商人の家系の人には、
このようなメンタルブロックが全くありません。
だから、簡単にお金を稼ぎます。
ところが、農家の家系の人は、
ものすごく苦労します。
メンタルブロックが邪魔をするからですね。
お金の問題は実に古く、根が深く、
なかなか自覚しにくいのは、
そんなことも理由の一つです。
ではまた。
(追伸)
先週の金曜日、わがやの三番目の女の子が
下校途中にひどい転び方をして、口を路面に直撃し
歯を折ってしまい、歯ぐきが切れて、顔面血まみれになったらしく、
学校の先生から緊急連絡が入りました。
仰天し、すぐに家内に行ってもらったのですが、
夫婦それぞれに「歯の痛みが楽になるエネルギー」
「歯ぐきを修復するエネルギー」とかを集中的に作って送りましたら、
歯医者で治療後、ぐうぐう寝てしまったそうです。
幸い折れたのは乳歯で、永久歯は無事とのこと。
心配して帰ったら、歯ぐきの傷の腫れや痛みも楽になったようで、
マリオカートして盛り上がってました(笑)。